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アルスラーン戦記『74話』のネタバレ
万騎長 クバード
「・・・今、なんと？」
バラザータは馬上の男の言葉に耳を疑いました。
「酒が尽きた・・・」
男は日が暮れるまでになんとしても酒を手にいれたいと言います。
「なので馬は貸さん」
男の言葉は疲弊したバラザータの肩に重くのしかかります。
バラザータは、トゥラーン軍の進軍をアルスラーンに伝えるべく、
休むことなく駆けてきました。
馬が疲弊して動かなくなるほどに・・・。
新しい馬を探さなければ
アルスラーンの元へ追いつくことはできない。
そう考えたバラザータは、
偶然出会った男に馬を貸してくれと頼み込んだのです。
断られてもバラザータは諦めません。
事情があるから、礼はするから、とさらに男に頼み込みます。
それでも頑なに馬は貸せないと男は言い張りました。
「やむを得ぬ・・・腕ずくでも借り受ける」
バラザータは腰の剣に手を伸ばします。
「やめておけ、俺は強い」
男はバラザータを見下ろし、言い切りました。
その言葉には耳を貸さず、バラザータは男に斬りかかりますが・・・
簡単に吹き飛ばされてしまいます。
「・・・疲労と空腹で起き上がることもできぬ・・・」
バラザータは天を仰いで動けなくなります。
「じゃあな」
バラザータの元を離れようとする男。
「残念だ・・・これでパルスも終わりか・・・
ものわかりの悪い男のせいで・・・」
バラザータが言い残した言葉に男は反応しました。
「このクバードをものわかりの悪い男と言うのか」
今度は男の言葉にバルザータが目を見開き、反応します。
「クバード！？万騎長として高名な！？」
バラザータの問いにクバードはただの同名だ、と否定します。
しかしバラザータの態度は一変、
両手を地について頭を垂れるのでした。
そして、必死に頼み込みます。
「どうかお赦しいただきたい・・・
パルス一国の命運がかかているのでござれば・・・」
クバードの判断
「トゥラーンが？」
バラザータはクバードに事情を説明していました。
トゥラーンは内紛が続き、
他国を攻めるような国ではありませんでした。
しかし、パルスとシンドゥラが混乱している事に目を付け、
国内を安定させたと言います。
アルスラーンたちを倒すために進軍しているトゥラーン軍。
そのスピードは速く、
バルザータは休むこともなく馬を走らせていたのです。
「ルシタニアよりたちが悪いかもしれん」
クバードは話を聞き、危機感を露わにします。
そして・・・
「いいぞ、馬を持って行け」
クバードはバルザータに馬を貸すことに決めました。
バルザータは礼を言い、
陣地に到着後はクバードの元に馬を返しに来ることを誓います。
「アルスラーン殿下にもクバード殿のことをお伝えします」
その言葉に、クバードはそれは辞めて欲しいと断ってしまいました。
「まぁなんだ・・・王族とやらに関わるのに嫌気がさしてきた」
「そんな・・・」
共に戦ってくれることを期待したバルザータは失意の表情。
「俺は俺なりにルシタニアと戦って行くつもりだ」
笑顔でクバードは返しました。
撤退
進軍するアルスラーン軍。
「そこの者止まれ！何者じゃ！？」
馬上のファランギースは不審な人影を見て叫びます。
「おお・・・ファランギース殿か・・・ということは・・・」
そこに現われたのは馬に乗ったバラザータ。
バルザータはトゥラーン軍が攻め込んでくることを伝えます。
「どうするナルサス？」
ダリューンはナルサスに尋ねます。
「兵を東へ返す方がよろしいかと存じます、殿下」
ナルサスは全軍撤退することを勧めたのです。
全軍ペシャワールへと引き返すことを決めるアルスラーン。
もしペシャワールがトゥラーンに支配されれば、
アルスラーンたちはルシタニアとトゥラーンに
挟まれる事になってしまうのです。
そうなれば絶体絶命・・・それを防ぐための撤退でした。
さらに、ナルサスはルシタニア軍にこの情報を流すことを考えました。
「ルシタニアに？」
その案の真意を掴めないアルスラーンが尋ねます。
パルス軍が自分たちで撤退するとルシタニアに伝えることで、
それは罠ではないかとルシタニアに感じさせることができる、
とナルサスは言います。
裏の裏をかくナルサスの策。
その説明に一同納得した表情を見せるのでした。
「では、ただちに東へ軍を返す」
アルスラーンが命じました。
「御意に！！」
一同返事をし、撤退の準備を始めるのでした。
バルザータは道中に出会った男のことを話し、
馬を男に返したいと言います。
もちろんクバードの名前は出していません。
さらにペシャワールへの案内もすると言うバルザータ。
どう見ても衰弱しているバルザータを休ませるため、
アルスラーンはバルザータの食事に睡眠薬を混ぜさせるのでした。
生きて戻れ
全軍撤退を決めたアルスラーン。
しかし、1つ不安を抱えていました。
「・・・・・というわけなのだ」
エトワールの元を訪れ、アルスラーンは撤退することを告げます。
そのことにエトワールが激怒すると思い気まずそうな表情のアルスラーン。
しばらく黙り込むエトワール・・・。
「・・・・・すぐに行くがよい」
あっさりとしたエトワールの言葉にアルスラーンは驚きます。
部下を守るのは主君として当然。
むしろ、エトワールは病人や乳児を守ってくれたことに
感謝の言葉を口にするのでした。
「食糧など置いていくから使ってくれ」
気遣いを見せるアルスラーン。
「貰うつもりはない、借りておく・・・必ず返すから生きて戻れ」
エトワールは強い口調で言いました。
死んでは返すことができない・・・。
「だから必ず生きて戻れ」
エトワールは繰り返します。
「わかった・・・生きていたら会おう、騎士見習い殿」
アルスラーンは背を向け、その場を後にしました。
俺も行こう
ペシャワールへと向かうファランギース軍。
クバードとバルザータが出会った場所を通りかかります。
「おお」
手を振り、軍を止めるクバード。
事情を説明したクバードは、馬と金貨を貰い受けるのでした。
「この兵はおぬしが率いているのか？」
クバードはファランギースに尋ねました。
「そうじゃがが何か？」
その言葉を聞いたクバードはしばらく考え・・・。
「予定変更・・・俺もペシャワール城へ行こう」
そう言い始めたのです。
自身をパルスで2番目の豪勇だと自負するクバード。
「では勝手についてくるがよい」
ファランギースはそう言い、馬を前へと進めます。
名前を尋ねることもしないファランギースに興味を持ったクバード。
「面白い、言う通り勝手についていくとしよう」
ペシャワール城
トゥラーン軍は野戦では圧倒的な強さを誇ります。
しかし、攻城戦はそれほど得意ではありませんでした。
ペシャワールに到着したファランギース軍。
既に城はトゥラーン軍に攻められていました。
しかし、ルーシャン率いる軍が籠城し、落とされる様子はありません。
問題は城を囲んでいるトゥラーン軍に行く手を阻まれ、
城内に入れないということです。
「城に入るのはかなり難しいかと」
城の様子を見てきた兵がファランギースに告げました。
「今のうちに馬と身体を休めておくのじゃ」
ファランギースは兵たちに命令します。
そして、臆することなく言い切りました。
「今宵、闇に乗して押し通る」
その言葉を聞いたクバードは嬉しそうな表情を見せます。
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以上が(漫画名)の最新話『74話』のネタバレでした！
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アルスラーン戦記の最新『74話』の感想と考察
バルザータが道中に出会った男は万騎長のクバードでした。
漫画を読んでいる人はすぐに分かると思いますが、
これは文字だけなのであえて名前は伏せて起きました。
次回はこのクバードの活躍が見られるのではないでしょうか。
クバードは、ファランギースの美しさと強気な性格に
惹かれたことは間違いありません。
女好きですからね。
ただ、トゥラーン軍に囲まれた状態で押し通ると言うファランギース。
これは苦戦することになるのではないでしょうか・・・？
そこで活躍するのがクバードというわけです。
クバードの戦いが見られると思うと次回への期待が高まります！
まとめ
ここまで(漫画名)の最新話『74話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、
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