こちらの記事では(2019年9月13日)に発売された

信長の忍びの最新話『300話』のネタバレや感想、考察

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信長の忍びの最新話『300話』のネタバレ

起床する千鳥

「粗末な小屋でしたが、眠れましたか?

兼続が挨拶をしに来る。

彼は軒猿討伐の首謀者であり、

千鳥からすれば依頼者だ。

 

彼の問いに、千鳥はほがらかにうなずき、

「口封じに来ることも警戒しながらでしたが」

と笑いながら続けた。

 

兼続は心の中でほっと胸をなでおろす。

 

一瞬、

口封じのために千鳥を始末することが

頭をよぎっていたからだ。

 

万が一実行していた場合、

兼続とて殺られていただろう。

 

「私が必ず景勝様に勝たせてみせます」

兼続は強い視線で空を仰ぎながら、

決意を込めたように呟いた。

 

元々、千鳥が派遣された理由も、

上杉の内紛を景勝に勝たせるためだからだ。

 

「それにしても――」

「助蔵殿って本当に忍びですか?」

景勝の視線は、

敵地の小屋で爆睡している助蔵を見やる。

 

これには、千鳥の方もあきれるしかなかった。

 

「ところで……千鳥殿と助蔵殿は夫婦ですか?恋仲?」

「なんでそんなことを……」

兼続がずいずいと迫ってくる。

あまりの前押しに、さすがの千鳥も困惑。

 

ふと、彼女の頭の中で

ある可能性がよぎった。

(まさかこの人は――)

「助ちゃんを人質にとって私を殺るつもりですか?」

苦無を構える千鳥。

その表情は本気で焦っていた。

 

忍びとして生きてきた彼女にとって、

気になる人を聞く異性が

自分に気があるかもしれない、

など及びもつかないことなのだ。

 

『愛』の武将、兼続

「私は愛の武将、樋口兼続!恋話やのろけ話が大好きなのです!!」

樋口兼続は、

後に直江兼続と名前を改める武将だ。

 

大河ドラマ等でも有名な、

「愛」の漢字をかたどった兜を身に着ける武将である。

 

それだけに、

彼は「愛」や「恋」に関する話が大好きなのだという。

 

しかし、聞く相手の千鳥は忍びである。

愛や恋とは、最も縁遠い存在といっても過言ではない。

 

「よく聞かれますけど、助ちゃんとはただの忍び仲間なんですよー」

「でも、助蔵殿はあなたを好きに見えますよ?」

兼続の言葉を、千鳥は寂しそうに否定する。

 

「だって……助ちゃん、明らかに巨乳の方が好きだし……」

禍々しいオーラをまとう千鳥。

その感情は怒りだった。

 

兼続が「愛と性欲は別」とフォローするが、

それも聞こえていないらしい。

 

「忍びだから一生独り身を貫くつもりとか?」

その言葉に、千鳥は寂しそうにうなずく。

それも仕方ないと呟いた。

 

しかし、信長が天下を統一し、

戦の無い世の中になったら、

嫁ぐのもいい、と本音をこぼす姿は、

まさに年ごろの少女である。

 

その夢を応援する兼続。

だがそこで、彼はあることに気が付いた。

(いやダメだ! それ上杉滅んでいるかもじゃん!)

 

千鳥が嫁ぐ先

愛に関する匂いを嗅ぎつけ、

兼続はぐいぐいと千鳥の

恋模様にわりこんでくる。

 

どんな殿方が理想なのかと聞くと、

千鳥は少し考えたのち、

「私より強い人」と答えた。

 

(理想が天よりも高いぞ!?)

千鳥は、時に化け物と称されるほどの忍びである。

そんな彼女を超えるのは、男性といえども早々存在しないのだ。

 

「……でも、嫁ぐとなると――」

そう言葉にした瞬間、千鳥は気が付く。

少しだけ恥ずかしい真実を。

 

彼女は、ふっと微笑み、

兼続に対して、ある言葉をつぶやいた。

「――さて、そろそろ織田家に帰りますね」

 

話し終えて立ち上がる千鳥。

 

助蔵を迎えに行くために立ちあがり、

小屋の中に行くと、

助蔵は野犬に囲まれていた。

 

エサ2秒前だったのである。

 

「では、お元気で」

無事に助蔵を助け出し、

兼続と別れる千鳥。

 

その別れ際、千鳥は皮肉そうに微笑んだ。

「でも、織田と上杉が戦になった時は手加減しませんよ

「はい!!望むところです!」

 

目を輝かせて返す兼続。

だが続く言葉が、彼の決心を鈍らせた。

 

「春日山城も武家屋敷もだいぶ把握しましたから。暗殺しまくりますよ!」

「やっぱり望みません。手加減してください」

兼続の元を後にする2人。

助蔵が、寝ている間何を話していたのか、と問うた。

 

千鳥は照れくさそうに笑い、

ひみつ!と答えをぼかす。

 

なおも「教えてよ」と食い下がる助蔵。

それでも、千鳥は恥ずかしいのか、言葉を濁す。

 

「もー、こっそり自白剤使うよ?」

「何しようとしてんの!」

2人を見送った後、

兼続は千鳥の言葉を思い出していた。

 

千鳥は、嫁ぐということを考えたとき、

こう答えたのだ。

 

<私が誰かに嫁ぐなんて、まだ考えられませんけど。

助ちゃん意外の人に嫁ぐことは、もっと考えられません>

それを思い出して、

兼続はさわやかに微笑む。

 

「あるじゃないですか。小さいけれど、育ちそうな立派な愛が」

 

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以上が信長の忍びの最新話『300話』のネタバレでした!

 

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信長の忍びの最新話『300話』の感想と考察

軒猿暗殺編、これにて終了!

 

とてもよいエピローグだったと思います!

 

大体がいつものノリでしたが、

千鳥が助蔵のことをいう時の、

微妙ななんともいえない距離感は、

胸をキュンとさせる甘酸っぱさがあると思いました。

 

「助ちゃん以外に嫁ぐことは、もっと考えられません」

という言葉は、自覚していない「愛」をしっかりと浮彫にしていた

のではないでしょうか!

 

兼続さんもいいキャラしてますね!

今度は例の「愛」の兜をかぶって出てきてほしいです。

 

次の話は織田家にフォーカスが戻ると思います。

これからも、千鳥の活躍が楽しみですね!

 

まとめ

ここまで信長の忍びの最新話『300話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、

いかがだったでしょうか?

 

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