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5分後の世界の最新話『65話』のネタバレや感想、考察を
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5分後の世界の最新話『65話』のネタバレ
兄を殺めた弟
大和たちの案を取り入れて過去を変えるために協力して欲しいと言う
兄の依頼を聞き入れず、怒りに任せて揮った拳で
兄の体を打ち砕いてしまった宝冠阿弥陀。
壊れてしまった占い師の兄の体は、
高層ビルの屋上から地上へと落ちてゆきます。
自らの手で殺めた兄の体を、その手に受け止めようと
宝冠阿弥陀は手枷に固定されたままの両手を突き出しましたが
兄の体は宝冠阿弥陀の両手の間をすり抜けて下に落ちてゆきました。
地上へ落ちてゆく兄の姿を見つめて怒りに震える宝冠阿弥陀、
「・・・オ、オオオ・・・オオオオオ！！！」
激情に任せて両手を振り上げ、手近なビルを、
街に向かって手当たり次第に両手を振り下ろし始めました。
激高のあまり、自分をとめることができないかのような宝冠阿弥陀の攻撃に、
大和たちは驚愕、
仏像も人間も見境のない攻撃に仏像たちも逃げ惑います。
恐怖に体が震えて身動きできないみちる、
裕人は大和にもう話し合いが出来る状態ではないと諭し、
逃げることを提案しました。
大和は死んでいった占い師の最後の姿を思い浮かべ
自分の計画が失敗したことに言葉を詰まらせながら裕人の案に同意、
サンシャインの屋上から脱出しようと皆に声をかけました。
「急げ！宝冠阿弥陀（あいつ）の近くにいたらどうなるか分からないぞ！！」
宝冠阿弥陀の復讐
大和たちが逃げるのを見咎めた宝冠阿弥陀は
振り返りざまに両手でサンシャインのビルの中腹を強打、
ビルは上部1/4ほどのところから二つに折れ、
屋上階はビル本体から滑り落ちて崩れ始めました。
大和たち三人は崩れてゆく屋上から滑り落ちてゆきます。
屋上の床から振り落とされる裕人、
コンクリートの端につかまろうと手を伸ばしましたが
手が届く前に裕人の体は瓦礫の塊の外へ放り出されました、
「裕人！！！」 叫ぶ大和、
大きく開けた裕人の口からは声が出ません。
サンシャインを倒した勢いのまま周囲の街を破壊し続ける宝冠阿弥陀が
ようやく動きを止めました。
座り込んで両手を下に降ろし、顔を大地に向けて息を切らしています。
幼い頃の兄との思い出が脳裏をよぎっていました。
「なんですか。ちょっと脅かされただけでまた泣いたんですか。」
「・・・弟（あなた）は本当に、泣き虫なんですから・・・」
自分のことをいつも思ってくれていた兄、
その兄を自分の手で殺めてしまったことに対する怒りと自責の念。
ふと気がついて、
自分が打ち倒したサンシャイン60に目をやる宝冠阿弥陀、
そこには崩れて斜めになった屋上階の端に三人の人影がありました。
ビルの屋上の外に投げ出された裕人の腕を大和がつかみ、
そのまま引きづられて落ちそうになっている大和の体を
みちるが抱きとめて支えていました。
必死の形相で裕人の手をつかんでいる大和
「・・・しっかり・・・摑まってろよ・・・裕人・・・！」
裕人は大和の手に両手で摑まり、
崩れたビルの上の這い上がろうと必死です。
そのとき、大和の後ろでみちるの叫び声が、
ヤマトが目をやるとそこには宝冠阿弥陀の巨大な手が
親指と人差し指の間にみちるをつまんで、
今にも押しつぶしてしまいそうです。
「兄は我々の礎となった。」
「人間のせいで・・・！」
「お前らが居たから・・・僕が・・・兄を・・・この手で！！！」
大和たちが人類を救う計画のために、
自分が兄と仲たがいし、
自分の手で兄を殺めてしまったことを大和たちのせいだと思っているのです。
巨大な指に挟まれて身動きできないみちるは、
声にならない声でうめいています。
「この人間の女を救いたければ・・・兄弟を摑んでいる、その手を離せ。」
大和の決断
顔色をなくす大和、裕人、みちる。
あえぎ声で抗う大和、
「ふ、ふざけるな！誰がそんなこと・・・」
涙を流して大和に語りかける裕人、
「・・・大和・・・手を・・・離してくれ」
つぶされながらみちるはかすれた声で言う、
「・・・だ、駄目だよ、大和・・・」
宝冠阿弥陀の声が無常に響く
「・・・手を離せば、女とお前はこの世界で未来を生きることを許してやる・・・」
「断れば、全員殺す。」
何故こんなことをするのかと問いかける大和、
自分の計画で過去を変えればみんなが幸せになれると最後の説得をする大和ですが、
宝冠阿弥陀は大和の言葉を信じません。
「そんなことば・・・誰が信じるか。さぁ、苦しみながら、未来を歩け！！！」
歯を食いしばって心を決める大和、そして・・・
「分かった、今から手を離す。」
（俺は、未来を救わなきゃならない。）
大和が手を離した裕人の体はビルの端から地上へ落ちてゆきます。
声を上げる満ちる、目を閉じる裕人、歓喜の笑いを見せる宝冠阿弥陀、
裕人を離した姿勢のまま硬直する大和の目に
崩れたビルの数階下を落ちてゆく裕人の姿が見えました。
その床が大きく張り出しています。
「見てただろ！ちゃんと手は離したからな！」
次の瞬間、大和の体は裕人を追って宙に飛びました。
大和は空中で裕人の体を捕まえ、
そのまま張り出した床の端に手をかけようと右手を伸ばします。
指先で床のコンクリートの端に摑まりましたが
そのまま裕人と自分、二人分の体重を片手で支えるのは無理です。
大和の右手は上腕の筋肉が引きちぎられ、
倍ほどの長さに伸びた腕でかろうじて体勢を支えています。
「・・・頼む・・・早く上がってくれ・・・」
兄弟の絆
何故こんなことをするのかと問う裕人に大和は答えます。
「双子（おまえ）のいねぇ未来は、つまんねぇんだよ！」
世の中にはいろいろな兄弟がいて、仲のいい兄弟も悪い兄弟もいる、
それでもどの兄弟もずっと一緒で、そしてずっと張り合って生きてゆく。
「面白いよな、兄弟って奴は！」
宝冠阿弥陀のまぶたに、幼い頃の兄と自分の姿が映し出されます。
巨大な自分の肩に乗った兄が語りかけていました。
「いいですか、泣き虫でせけど・・・貴方はその分、優しい。」
「・・・体躯が大きすぎるのには嫉妬しますが・・・貴方は、自慢の弟ですよ。」
辛うじてビルの床に這い上がった裕人、
大和を引っ張り上げようとしますが
もう大和の腕には力が残っていませんでした。
裕人が伸ばした手が届く前に大和の手は床を離れ、
体はビルの外へ
驚愕する裕人とみちるの目の前で、
宝冠阿弥陀の巨大な手が大和を受け止めていました。
驚いて目を見開く大和に、宝冠阿弥陀は大地にひざまずいて語りかけます
「・・・過去・・・が・・・変われば・・・兄は・・・救われるのか・・・？」
「・・・・・・どうか、未来を変えてくれ。」
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以上が5分後の世界の最新話『65話』のネタバレでした！
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5分後の世界の最新話『65話』の感想と考察
自ら兄に手をかけたことで、宝冠阿弥陀の人類への復讐は
無意味なものになってしまいました。
自分達、仏像の存在そのものに対する問いかけは、
宝冠阿弥陀に人類にも自分と同じ苦しみを与えることで
自分を肯定しようとする行為をとらせました。
大和と裕人の兄弟の関係が自分と兄の関係の上に映し出されたときに
ようやく宝冠阿弥陀は
自分ではできなかったことに気がついてくれたようです。
大和たちの計画を宝冠阿弥陀は助けてくれるでしょう、
そして大和の計画は人類と仏像の未来だけではなく、
宝冠阿弥陀と占い師の兄弟の救いをかけたものになります。
過去は、未来は、現在は目的どおりに変えられるのでしょうか。
次号はいよいよ最終話です。
まとめ
ここまで5分後の世界の最新話『65話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、
いかがだったでしょうか？
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