こちらの記事では(2019年9月17日)に発売された

くにはちぶの最新話『26話』のネタバレや感想、考察

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くにはちぶの最新話26話のネタバレ

「なんでもする」味方とは

過去。

 

地下室で、

幼い頃のかざりは母親を守るため、

父親を刺殺した。

 

幼き心には、

あまりにも重い重圧。

 

犯した罪に押しつぶされそうになったかざみだったが、

母の一言が、彼女を救ってくれた。

 

「かざみ、ありがとう」

 

そのとき、

かざみは思った。

 

(ああ――私は、何も、間違ってなかった

 

時代変わって現代。

 

かざりとあざみは対峙していた。

 

かざりはあざみに大ぶりのナイフを握らせ、

「たんぽぽを助けたければ、自分を殺してみろ」とうそぶく。

 

困惑するあざみ。

だが、かざみは、彼女の言葉に耳を貸す気なないようだった。

 

「30分以内に私を殺してケータイを奪って、

履歴の一番上に合言葉をメールすれば、『何事もなく戻ってくる』」

 

彼女は微笑む。

たんぽぽを無傷で保護したいのなら、「私を殺すしかない」と。

 

「味方のためなら、なんでもしていいんだよ」

 

かざみはあざみに詰め寄る。

「証明して」、と。

 

「あなたも味方のためなら、何でもできるってことを」

 

あざみは困惑する。

なぜ、かざりはこんなにも、「なんでもしていい」ということに

こだわるのか。

 

会話して、うまく情報を聞き出そうとするが、

かざりは取り合うつもりはないようだ。

 

――あと25分。

 

時間は刻一刻と進む。

 

かざりを殺すか。そうしないか。

 

事態は、シンプルになろうとしていた。

 

移動

「もしもし! 警察ですか……メガネの女子が誘拐されて……」

 

かざりとあざみが言い合っているのを横で見た画彩影撮が、

電話を使って警察に通報する。

 

彼の焦りぶりから、おそらく警察はすぐにやってくるだろう。

 

「……どうするの? かざり。警察、来るよ」

 

だが、かざりは態度を変えない。

警察が来ようが、軍隊が来ようが、

あくまで彼女は、あざみにシンプルな二択を突き付けるだけだ。

 

かざりを殺すか殺さないか。

 

ごまかしは通用しないようだった。

 

「まぁ、けーさつが来たら面倒だよね」

 

かざりがナイフを鞘に納める。

彼女は少しだけ微笑むと、

タクシーか何かのようにバスを止め、提案した。

 

行こっか、現場。一駅行ったところだよ」

 

あざみはその提案に乗り、バスに乗り込む。

画彩も乗り込もうとしたが、

あざみは彼を止め、「出来るだけ早く私たちを見つけて」と諭した。

 

そして、乗り込む瞬間、彼女は強い視線を持っていう。

 

「必ず、助け出す」

 

現場でかざりと対峙

「何しに来たかざり」

 

3人のガスマスク男が、

訝し気にかざりとあざみを見る。

 

たんぽぽがそこにいることは違いないようだった。

 

「はいこれ」

 

かざりが1000万円の入った鍵を手渡す。

曰く、1000万円は彼女の学校の机にあるのだという。

 

「……クラスも席順も聞かなかったな。

同学年か、同じクラス。運転は親か兄?

 

1000万円をとりにいく実行犯たち

かざりの推察は間違っていなかった。

 

ガスマスクを被っていたのは、

かざりのクラスの少年2人である。

 

運転をしていたのも、

やはりあざみの推察通り兄だった。

 

彼らはかざりから受け取った鍵を持ち、

かざりの教室へと急いでいた。

 

その途中で、

縦ストライプのスーツを着た女性とすれちがう2人。

 

「あの恰好……どっかで見たような?」

 

少し気になったものの、

1000万円のほうが大切だった2人は、

教室へと急ぐ。

 

しかし、彼らは気が付いていなかった。

 

彼女の手には、

銀色のアタッシュケースが握られていたことを。

 

少年たちとすれ違ったあと、

彼女は何者かに向けて通信を飛ばす。

 

「1000万、回収しました」

 

そうとは知らず、

かざりに言われた通り、彼女の机を調べつくす少年2人。

 

運転をしていた兄は、

怒り心頭になっていた。

 

「だましやがったな……くそ女!ぶっ殺してやる!!」

 

かざりの本心

「……かざりあんたは、誰の味方でもない」

 

あざみの言葉に首をかしげるかざり。

私はあなたの味方よ? と、悪気なく微笑む。

 

「……味方のために何でもできるというなら、

あんたが私のために、死んでみせなさいよ! かざり!」

「いいよ?」

 

かざみはそういうと、

ナイフを自らの左胸に突き刺す。

 

すぐにナイフを抜き、

そしてもう一度――

 

「やめろ!!」

 

思わず、その腕を止めるあざみ。

胸から血を流しながら、かざりは弱弱しく問うた。

 

人を殺すことは許されるのか、と。

 

彼女は言う。

あざみが味方のために自分を殺せるのなら、

『あの時』、自分は間違っていなかった、と。

 

かざりの脳裏に浮かぶのは、かつて彼が父を殺した時。

 

そう、彼女はただ、

あざみに肯定してほしかったのだ。

 

自分がやったことは間違っていなかった、と。

味方のために、大切な人のために人を殺すのは、

決して間違っていることではないのだ、と。

 

「……いくよ、かざり」

 

あざみは心を決めた。

 

かざりは止まらないのだから。

 

それならば、あざみが「出来る限り」を尽くして、

止めてやるしかないのだ。

 

「ありがとう、あざみ」

 

かざりが微笑んだ。

しかし、あざみは泣いていた。

 

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以上がくにはちぶの最新話『26話』のネタバレでした!

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くにはちぶの最新話26話の感想と考察

かざりとあざみの関係は、

ついに至るところまで至った、

って感じがしますね。

 

かざりはどうしても、

自分を肯定してほしかったのだと思います。

 

そこには恐らく罪の意識があったのでしょうが、

それを自覚しているわけではないという点は、

彼女の質の悪いところですね。

 

彼女の信念、狂気めいた心情を表現するところは

真に迫っていて、どこか恐ろしいものを感じた回でした!

 

次回ですが、

恐らくかざりの依頼を受けた3人の男が

彼女たちの間に割って入るのではないでしょうか?

 

1000万円を回収した謎の女も気になりますが、

この2人の関係がどこに着地するのかも楽しみですね!

 

まとめ

ここまでくにはちぶの最新話『26話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、

いかがだったでしょうか?

 

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